オウエンのために祈りを〈上〉 (新潮文庫)

オウエンのために祈りを〈上〉 (新潮文庫)

オウエンのために祈りを〈下〉 (新潮文庫)

オウエンのために祈りを〈下〉 (新潮文庫)

主にオウエンの少年時代を描いた上巻を読み始めたのは昨年後半で、読了まで数ヶ月を要したというのに、青年期以降を綴った下巻は数日で読み終わってしまった。本当は一日で読めたところを、物語の世界と別れる名残惜しさと、次を知りたい好奇心との綱引でもって数日引っ張った感じ。こういう感覚は久しぶり。
オウエンの真っ直ぐさ加減や、強さにふれると、自分がいかにだめな人かが認識できて、イタタタ……という気持ちになったりもするけれど、ほんとうに良いお話。『サイモン・バーチ』の原作ながら、かなりの別物。どちらも好きだけれど。